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学生寮建設

一棟(20名程度収容可)の建設費=約200万円

※実際の費用は現地の物価や為替レートによって変動します。

カンボジアの教育事情

 世界遺産のアンコールワット遺跡やポルポト時代の虐殺などのイメージが強いカンボジアでは、今世紀に入ってから東南アジア諸国の中でも「優等生」の部類に入るほどの経済発展が続いています。しかしながら、そうした発展の恩恵は農村部には伝わらず、カンボジアは依然として世界最貧国の一つのままです。

 同国における就学率は小学校レベルでは96%となったものの中学校レベルでは34%、そして高校レベルではわずかに19%でしかありません。
 その背景には学校数の絶対的な不足があります。それは、農村に住む多くの子どもたちにとって通学可能な距離にある学校が近くにないことを意味します。貧しいために通学用の自転車もなければ、もちろんスクールバスといった「ぜいたく」な交通手段もありません。

 なかには家から学校までの距離が片道で20キロ以上ある子どももいて、たとえ勉学を続けたくてもそれを諦めなければならない状況に置かれています。実際、カンボジアでは中退率の高さが大きな問題となっています。

日本のNGOが東南アジアで展開する教育支援事業


 そうしたカンボジアの厳しい教育事情を少しでも改善しようと2007年から教育支援活動を行っているのが現地のNGO、EDF Cambodia(地域開発教育基金カンボジア)です。 

 もともとは東京に本部を置く日本のNGO、公益財団法人 民際センターが1980年代の後半にタイの東北地域で現地の恵まれない農村の子どもたちのために教育援活動を始めたことが発端であり、その活動が現在ではタイやカンボジアのほか、ラオスやベトナム、そしてミャンマーといった東南アジア5カ国で展開するまでとなっています。
 これまでのところカンボジアでは具体的な支援として奨学金の提供を続けてきているほか(金銭的な支援よりも学業に必要な制服や文房具、教材といったモノの支援が中心)、2014年からは、学校から遠く離れた集落に住む中学生に通学用の自転車の貸与を開始、また学生寮や学校の建設にも取り組み始めています。

 

学生寮という新しい視点

  カンボジアの子どもたちを支援する鹿児島人の会では、EDF Cambodiaが行っている教育支援事業のうち、特に学生寮の建設に注目し、そのための資金援助を行いたいと考えます。その理由は、この学生寮の建設と いう事業がこれまであまり注目されてこなかった「新しい視点」だからです。

  学校が家から遠すぎて通えない子どもたちにとって、たとえ交通手段(自転車)が貸与されたとしても、片道20キロもかけて通わなければならない子どもにとっては、家から学校に通うことは容易なことではありません。道路事情もよくありませんので、おそらく片道1時間半から2時間近くかかるのではないでしょうか。

 そこで有効な解決策となるのが学生寮の建設です。これならば長い距離を通う必要がありませんし、他の生徒との共同生活となりますので、仲間と協力する姿勢も自然と育まれるに違いありません。

 当会の代表を務めます私(有留)がコンポンチュナン州の学校で実際に見てきたとおり、学生寮のある学校もあるにはあります。しかしながら、その実体はといいますと、とても学生寮と呼べるほどのものではありません。竹と椰子の葉でできた掘っ立て小屋にほかなりません。

  屋根や壁は隙間だらけで、雨が降れば雨漏りがします。電気が通じていないため、夜間勉強するときは小さなランプだけが頼りです。また、夜間はかぎがかかりませんので、寮生活をする子どもたち(女の子が多い)は「夜がこわい」といいます。安全面での問題が明らかにあります。

  そうしたさまざまな問題を一挙に解決するのが、この新学生寮の建設ということになるわけです。しかも、日本の建設費に比べて非常に安く建てることができま す。一例をあげますと、20名程度収容可能な学生寮の場合、管理費なども含めて総額150万円程度で建てられます。これだけの寄付で数多くの子どもたち を、長期的に支援できます。彼らが安心して学業に専念できる環境づくりのため、ぜひともご支援ください!

 

※なお、ご寄付いただいた場合は、寄付者のお名前を記したネームプレートが学生寮にかかげられます。また、完成式にもご招待いたします(ただし、渡航費、滞在費等の実費は各自ご負担ください)。

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