当会が現地のNGO、カンボジア子ども基金(CCF)を通じて支援してきた学生たちから先日手紙が届き、5名のうち3名が大学を卒業、1名が5年次に進学したとの報告がありました。さっそく届いた手紙を日本語に翻訳してご支援くださったご夫妻にお渡ししたところ、非常に喜んでいただけました。
彼らからの報告によると、カンボジアの大学でもコロナウイルスのために対面による授業がストップし、ほとんどの授業がオンラインで行われたため、新しい状況に対応するのが難しい場面もあったということです。しかしながら、そうした困難にもめげず、学生たちは懸命に学業を続け、無事に卒業までこぎつけられたことは本当にすばらしいことです。
とはいえ、卒業したからといって困難な状況から解放されるというわけではありません。卒業した学生のうちの一人は観光が専攻科目だったために就職も含めて、将来の見通しが立たずに、難しい選択を迫られています。カンボジアにとって重要な収入源である観光業がコロナウイルスのために大きな打撃を受けており、彼女のように観光を学んでもホテルを含めて、就職先が現状では見当たらないからです。近い将来、状況が改善することを期待しつつ、観光業界で生きることをあきらめずにいたほうがいいのか、それとも見切りをつけて別の業界で働くことにしたほうがいいのか、なかなか決心がつかずにいるようです。
さらに、いちばんの問題は、支援してきた学生の一人が現在、学業を中断しているとの報告でした。CCFによると、大学での学業についていけなくなり、電話もつながらなくなっているとのこと。せっかく大学で数年間学んできたわけですから、途中で投げ出すとなれば、それが無駄となってしまいかねないだけに、何とか学業に復帰して、卒業までこぎつけてほしいものです。
いずれにせよ、支援学生のうちの4名が卒業、進学できたことは喜ばしいことです。彼らが卒業したことにより、当会からの直接的な支援はなくなるわけですが、できることなら、彼らと今後も何らかの形でつながりが絶えないことを願うとともに、彼らのこれからの人生を鹿児島の地から温かく見守っていきたいものです。
みんな、卒業、おめでとう!
学生たちから届いた手紙
鹿児島のドナー夫妻宅にて(2018年3月)
桜島をバックに記念撮影(2018年3月)
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